“ききょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キキョウ
語句割合
桔梗79.1%
奇矯16.6%
奇嬌1.8%
気胸1.2%
帰京0.6%
帰敬0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その断片の処々ところどころ女郎花おみなえしを、桔梗ききょうを、萩を、ながれさっと、脈を打って、蒼白い。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すみれ蒲公英たんぽぽのような春草はるくさ桔梗ききょう女郎花おみなえしのような秋草にも劣らず私は雑草を好む。
昔の探偵小説家、ことに英米、アングロサクソン系の作家が、いかに奇矯ききょうな手品的トリックを考え出したかというお話である。
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それでは仮に以上のような奇矯ききょうの説が、一面の真理を含んでいるとしたら、実際に科学教育をどうするかという問題が出て来る。
簪を挿した蛇 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
が、やがて可憐かれんな精神病患者が遊歩ゆうほするのを認めて一種奇嬌ききょうな美の反映をその満庭まんていの桜から受け始めました。
病房にたわむ花 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
わたくしの行動を奇嬌ききょうだとお笑い下さいますな。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「どんなことをしましても、もう当人に、それだけの寿命しか、ないんでございましょうねえ。ほんの、気胸ききょうだけで丈夫になってらっしゃる方も沢山おありになりますのに……」
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
「熱はもうすっかり退がりました。津軽先生が、この薬とてもよくくとおっしゃるの」そう云って黒い小粒の薬を彼に見せながら、「そのうち気胸ききょうもしてみようかとおっしゃるの、でも、糖尿の方があるので……」と、妻は仔細しさいそうな顔をする。
秋日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
自分もそうそういっしょにはおられないので帰京ききょうすると、花前はなまえはそのまま一年半もその家におった。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
慈鎮和尚といい妙香院の僧正といい何れも名門の出であり、一代の有徳であり、その一代の行業は伝うべきもの甚だ多いが是等の大徳が帰敬ききょうし崇敬した法然の器量が思いやられる。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
大炊御門おおいのみかど左大臣(経宗)という人は月輪兼実とは違い、日頃から余り信仰のない人であったが、ある人の方便で上人を請じ屏風びょうぶを距てて念仏談を聞き信仰心を起して法然に帰敬ききょうし、文治五年の二月十三日に生年七十一で出家を遂げたがその月八日臨終正念の往生をとげたという。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)