“皈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かえ39.1%
かへ26.1%
もど8.7%
かへり8.7%
かへる4.3%
かえん4.3%
かへら4.3%
かへれ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
杖笠を棄ててたたずんだ順礼、どうしゃの姿に見せる、それとても行くともかえるともなく煢然けいぜんとして独りたたずむばかりで、往来の人はほとんどない。
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かへりの遅きを母の親案じて尋ねに来てくれたをば時機しほに家へは戻つたれど、母も物いはず父親てておやも無言に、れ一人私をばしかる物もなく
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
階子段はしごだんの下で、廊下をもどる、紫のコオトと、濃いお納戸にすれ違ったが、菊人形に、気も心も奪われて、ことばをかけるひまもない。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
のち五年を勅免ちよくめんありしかども、ほふひろめためとて越後にいまししこと五年なり、ゆゑに聖人の旧跡きうせき越地にのこれり。弘法ぐほふ廿五年御歳六十の時みやこかへり玉へり。
地気天に上騰のぼりかたちなして雨○雪○あられみぞれひようとなれども、温気あたゝかなるきをうくれば水となる。水は地の全体ぜんたいなればもとの地にかへるなり。
「おかえんなさい。どうでした団子坂は」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
捨てかへらんもをしければその所にいたり柴の枝に手をかけ引上んとするにすこしもうごかず、落たるいきほひつきいれたるならん、さらばおもきかたより引上んと匍匐はらばひして双手もろてのばし一声かけて上んとしたる時
天陽てんやうはなれ降下ふりくだり地にかへれば天やうまろかたどりうせて地いんかくなる本形ほんけいかたどる、ゆゑに雪頽なだれは千も万も圭角かどだつ也。このなだれとけるはじめは角々かど/\まろくなる、これ陽火やうくわの日にてらさるゝゆゑ天のまろきによる也。