“かえん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カエン
語句割合
火焔76.6%
火燄6.3%
火炎4.7%
花園3.1%
家苑1.6%
1.6%
火煙1.6%
瓜園1.6%
1.6%
花苑1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女はひいひい火焔かえんのような息をはずませていたが、痛みが堪えがたくなると、いきなりねあがるように起き直った。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
……火焔かえんのなかを突切って、河原かわらまで逃げて来ると、そこには異形いぎょうの裸体の重傷者がずらりと並んでいる。
火の唇 (新字新仮名) / 原民喜(著)
黒烟りを吐き出して、吐き尽したる後は、太き火燄かえんが棒となって、熱を追うて突き上る風諸共、夜の世界に流矢のきを射る。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
(この間牝猿の等閑になしゐたる鍋煮え越す。大いなる火燄かえん燃え立ちて、烟突に向ふ。魔女恐ろしき叫声をなし、烟突より火燄の中を穿うがちて降る。)
逃げ場にまよわれるお女中がたのうなりごえと悲鳴とがびゅう/\という火炎かえんのいぶきといっしょにきこえ出しましたが
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
いまにも、火炎かえんを吹きだし、その熱で、窓ガラスをとかしてしまうのではないかと思われるばかりです。
夜光人間 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それは花園かえんの中を孔雀くじゃくか何かのようにして遊び狂うていた鳥のつばさが急にばらばらと落たような気もちであった。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
多くの場合それらの人は其時殆言い合わせたようにコックニー博士がその工場か乃至ないしは博士が研究のために母屋や工場を包囲して造り設けた花園かえんかを屹度きっと訪問して居った。
物凄き人喰い花の怪 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
黄巾賊の大将張角一門の暴政に対する恨みでございます。手前も以前は中山で一といって二と下らない豪商といわれた者ですが、かの地方もご承知の通り黄匪の蹂躙じゅうりんにあって秩序は破壊され、財産は掠奪され、町に少女の影を見ず、家苑かえん小禽ことりすらかなくなってしまいました。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから、あの、若し御新造ごしんぞさまがおかえんなすって御膳ごぜん召上めしやがるとおッしゃッたら、お膳立をしてあの戸棚とだなへ入れときましたから、どうぞ……お嬢さま
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「峠に火煙かえんをあげなば、せっかく、落ちのびて来た曹操も、道に敵あることを覚り、ほかへ方角を変えて逃げ失せはいたすまいか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『彼は瓜園かえん老媼おうなまでひき出して売名の具にする』
梅颸の杖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おかえんなさい。どうでした団子坂は」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
壁廓の背後には、薔薇ばらを絡ませた低い赤格子の塀があって、その後が幾何学的な構図で配置された、ル・ノートル式の花苑かえんになっていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)