“火燄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かえん75.0%
ほのお12.5%
ほのほ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(この間牝猿の等閑になしゐたる鍋煮え越す。大いなる火燄かえん燃え立ちて、烟突に向ふ。魔女恐ろしき叫声をなし、烟突より火燄の中を穿うがちて降る。)
不動尊の背負しょって居らるる伽婁羅炎かるらえんという火は魔が逃げれば逃げるだけ其火燄ほのおが伸びて何処までも追駈けて降伏ごうぶくさせるというが、嫉妬しっとの火もまた追駈ける性質があるから
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私邸に起臥しては朝暮衣食いゝしの獄に繋がれ、禁庭に出入しては年月名利のあなに墜ち、小川の水の流るゝ如くに妄想の漣波さゞなみ絶ゆるひまなく、枯野の萱の燃ゆらむやうに煩悩の火燄ほのほ時あつて閃めき
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)