“火酒”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ウォツカ18.2%
ウォッカ15.2%
ウォトカ12.1%
ウオツカ12.1%
ウオッカ6.1%
くわしゆ3.0%
しゃうちう3.0%
しゃうちゅう3.0%
ウイスキー3.0%
ウオトカ3.0%
(他:7)21.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“火酒”を含む作品のジャンル比率
文学 > 英米文学 > 戯曲33.3%
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語17.7%
文学 > フランス文学 > 小説 物語3.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「へん、火酒ウォツカが呑めなくなつてもと言つた方がよからうよ、この酔つぱらひ婆さんがさ!」と織匠はたやの女房が応酬した。
それで彼はひつきりなしに、拳しで眼をこすつたり、飲みあましの火酒ウォツカを眼にさしたりしなければならなかつた。
その声は鈍く乱れしわがれ濁っていて、火酒ウォッカ焼酎しょうちゅうのどをつぶした老人のような声だった。
二つの銀の盃に、その火酒ウォッカはなみなみとつがれた。盃のふちは、りーんといい音をたてて鳴った。
働く人間、彼らのいわゆる「黒い町」の住人どもに与えられているのは、ブルジョア国家がその税で富むところの火酒ウォトカと教会と無智であった。
スモーリヌイに翻る赤旗 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
私はエビス・ビールが我慢出来なかったので、酒台のところに立って火酒ウォトカを飲んだ。
露西亜の昔譚むかしばなしに、ある農夫ムジクが死にかゝつた時、火酒ウオツカを一壜と蝋燭を五丁棺のなかへ入れて呉れと遺言したのがある。理由わけを聞くと、
小酒杯リキユグラスの透明な無色むしよく火酒ウオツカを顫はし、
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
私が日本をてて露西亜ロシア語の国、旗亭ダリコントの部屋の隅で、クレオパトラの鼻がクリミヤ半島になる迄の女の歴史、ロシア、火酒ウオッカ、私を陰鬱なものにしてしまう。
恋の一杯売 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
そして、街全体は瞬く間に、唄と笑いと火酒ウオッカの暴動だ。
資本の奴隷どもは、やうやく真人間の仲間入をしようとする権利を得ながら、半途にしてこの宗教といふ下等な火酒くわしゆの中に溺没できぼつしてしまふのである。
日本大地震 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
うまれなんだがましであったものを! はや火酒しゃうちうってくだされ! 殿とのさまえ
あゝ、彼僮あいつめは何處どこにをったぞ? 火酒しゃうちゅうてくりゃ。
昔に代らぬ今の世の中、先生は形ばかり西洋模倣の倶楽部クラブやカフェーの媛炉だんろのほとりに葉巻をくゆらし、新時代の人々と舶来の火酒ウイスキーを傾けつつ
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
伝聞きくならく北米合衆国においては亜米利加印甸人アメリカインデアンに対して絶対に火酒ウイスキーを売る事を禁ずるは、印甸人の一度ひとたび酔えばたちまち狂暴なる野獣と変ずるがためである。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
蜜餠メウドウイチだの、罌粟餠マアコニックだの、油揚餠パンプウシキだの、ふとった牝山羊の肉や、古い蜂蜜。……大きな樺の樹の下で、古いザパロージェ人の老人としよりたちがパンドーラを弾きながら火酒ウオトカを飲んでいる。
犂氏の友情 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
部屋の片隅には、酒棚と番台ザンクを作り、棚の上には火酒オオ・ド・ヴィ、コニャックの類が並べられ、鹿の首はほこりを払われ、賞牌メダイユは一つ一つ真鍮磨きで磨かれもとの場所におさまった。
天幕テントのそばの焚火たきびをはさんで、カムポスと折竹が火酒カンニャをあおっている。
人外魔境:05 水棲人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
見ろやい、豪気な若い衆ぢやねえか? あんなのあ、まつたく珍らしいや、火酒シウーハ麦酒ブラーガのやうにがぶがぶやりをるぜ!
それよりも、火酒シウーハの呑みつぷりの見事さと来た日にやあ!……おらあ臍の緒を切つてこのかた、顔の筋ひとつ動かさねえで三合の余もある火酒をひと息に呑みほすやうな若者を見たなあ
さては火酒ブランデイかぶりつつ強ひてころがる酔漢ゑひどれと、
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「何を言ってやがる、このボケ茄子なすめ、おいらのところの火酒ペトロールにガソリンなんざ入ってやしねえやい。ふざけたことを言いやがるとぶッ叩くぞ」
犂氏の友情 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
飲むんじゃないよ、これは火酒ヴォートカなのさ。いつぞやわたしは、自分で自分の締めくくりがつかなくなって、飲んじまったのよ……親切な人がくれたものでね。……今じゃもう我慢がならない——飲まずにゃいられなくなっちまったのさ。だがね、お前さんは飲まずにいられるうちは飲まないがいいよ。