火酒ウォトカ)” の例文
働く人間、彼らのいわゆる「黒い町」の住人どもに与えられているのは、ブルジョア国家がその税で富むところの火酒ウォトカと教会と無智であった。
スモーリヌイに翻る赤旗 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ストーヴの傍にいた家族の者らしい老夫婦が、ヴァイオリンと竪琴ハープとでそれに和した。私はエビス・ビールが我慢出来なかったので、酒台のところに立って火酒ウォトカを飲んだ。
火酒ウォトカ、ブドー酒、ビール、すべてアルコールの入った飲物を一斉に——売り出すのか? そうじゃない、反対だ。
火酒ウォトカと教会と悲しい民謡があっただけだ。革命によって解放されたプロレタリアートが、一般に文化水準を高めて来たとき、はじめて、本ものの階級の文学をもつようになって来たのだ。
ソヴェト文壇の現状 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
労働の規律のために、工場内の酔っぱらい、ノラクラ者は厳重に仲間から批判され、往来で、火酒ウォトカの瓶をズボンのポケットからはみ出させながらフラついてる者は、ごくたまにしか見られなくなった。
ソヴェト文壇の現状 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)