“かえるさ”の漢字の書き方と例文
語句割合
帰途100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれは旅団の留守なりし、いま山狩の帰途かえるさなり。ハタと面を合せる時、相隔ること三十歩、お通がその時の形相はいかにすさまじきものなりしぞ尉官は思わず絶叫して
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
僕もその席に侍りて、先のほどまで酒みしが、独り早く退まかいでつ、その帰途かえるさにかかる状態ありさま、思へば死神の誘ひしならん
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
向島むこうじまの百花園に行った帰途かえるさ三囲みめぐりのあたりから土手へさっと雲がかかって、大川が白くなったので、仲見世前まで腕車くるまで来て、あれから電車に乗ろうとしたが、いつもの雑沓ざっとう
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)