“途次”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みちみち42.9%
とじ28.6%
みちすがら23.8%
みち/\4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
途次みちみち小児科医の家の前を通る度に、学士は車を停めて、更に注射を加えて行こうかと考えて、到頭それも試みずに本郷へ着いた。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そうして流転の途次とじにおいて、二度三度いな無限に「小なる生命」を産み育てる。死は単なる現象に過ぎない。死は罪をあがなうことは出来ない。……
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
去年秋銃猟の途次みちすがら、渋茶を呑みに立寄って以来、婆や、うちは窮屈で為方しかたがねえ、と言っては、夜昼くつろぎに来るので、里の乳母のように心安くなった。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それで車錢くるませんだけでもいくたすかるかれないといふので貧乏びんばふ百姓ひやくしやうからよばれてるのであつた。勘次かんじ途次みち/\しな容態ようだいかたつて醫者いしや判斷はんだんうながしてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)