“衝立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ついたて88.9%
つゝた3.3%
つった3.3%
ついた2.0%
つッた1.3%
エクラン0.7%
スクリーン0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
華麗な衝立ついたてのかげから現われて、すばしこく段々を昇って、演奏壇へあがると、風呂にでも入るように、拍手喝采の中へ入って行く。
神童 (新字新仮名) / パウル・トーマス・マン(著)
何処からとも無く蜂のやうにぶつ/\ぼやく声が聞え出した。暫くすると、尻に針を持つたらしい一人の学生が衝立つゝたつて博士を呼んだ。
三郎は今にも泣き出そうとする子供の様な表情で、いつまでもいつまでも黙りこくって衝立つったっていました。
屋根裏の散歩者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
衝立ついたての後から、その途端に、腰もしっかり定まらない一人のいどれが、扮装ふんそうしてひょろりと起って来た。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
車屋との悶着を黙って衝立つッたって視ていた女が、其が済むのを待兼まちかねたように、此方こっちへ来いというから、其跟そのあといて玄関の次の薄暗いへ入ると
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
南は嶮山重畳のモン・ブランマシッフと、氷河の蒼氷を溶かしては流すアルヴの清洌、北には雲母きらら張りの衝立エクランのように唐突に突っ立ちあがるミデイ・ブラン、グレポンの光峰群デ・セイギイユ
「いらっしゃいまし——」と、いうよし子の挨拶を聞いて、新子は何と云うことなしに、立ち上って、衝立スクリーンの陰にちょっと身を隠して、客の方を見た。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)