“つッた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
突立91.3%
衝立8.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伴「そんな這入へいりようがあるものか、なんてえ這入へいりようだ、突立つッたって這入へえッちゃア蚊が這入へえって仕ようがねえ」
戀女こひをんな輪近わぢかくへ奇異おつりき魔物まものいのして、彼女おてき調伏てうぶくしてしまふまで、それを突立つッたたせておいたならば、それこそ惡戲てんごうでもあらうけれど、いまのは正直正當しゃうぢきしゃうたう呪文じゅもんぢゃ、彼女おてきりて
車屋との悶着を黙って衝立つッたって視ていた女が、其が済むのを待兼まちかねたように、此方こっちへ来いというから、其跟そのあといて玄関の次の薄暗いへ入ると
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
くしゃみもならず、苦り切って衝立つッたっておりますると、蝙蝠は翼を返して、ななめに低う夜着の綴糸とじいとも震うばかり、何も知らないですやすやと寐ている、お雪の寝姿の周囲ぐるりをば、ぐるり、ぐるり、ぐるりと三度。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
で、帰着点は分ったが、矢張やッぱり実行が困難だ。若い女を研究するといって、往来に衝立つッたっていて通る女に一々触れもされん。勢い私の手の届く所から研究に着手する外はない。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)