“船溜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふなだまり50.0%
ふなだめ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白並は小川原という汐入沼のそばにある、三十戸ばかりの漁村で、沼尻で七戸藩の藩船の冬の船溜ふなだまりになっている。夏は霧がかかり、秋は十月から雪が降り、沼の泥深いところに鹿や熊がいる。
奥の海 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
日に一度は川口の船屋敷へ出張して上荷あげに積荷の宰領をしていたが、夏も終って、川口に白々しらしらと秋波が立つ頃になると、船溜ふなだめにいる船頭や水子かこが、このごろ谷津の斜面なぞえにあるお邸の高楼たかどのに、一晩中
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)