“かこつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カコツ
語句割合
56.0%
24.0%
仮托8.0%
假託4.0%
托言4.0%
托辞4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何かかこつけ、根は臆病でげただよ。見さっせえ、韋駄天いだてんのように木の下を駆出し、川べりの遠くへ行く仁右衛門親仁を
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もし小僧が吩付いいつけられた時分にいやがってやらないと、何かにかこつけて太い棒でぶんぐられる。小僧は擲ぐられるよりぬすとをする方が楽ですからその命に従って盗をやる。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
用事に仮托かこつけて、夫人は蔦屋の方へ引返して了つた。
灯火 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さうした場合、圭一郎は反撥的にわつと聲をあげたり、千登世をゆすぶり覺まして何かの話に假託かこつけて苦しみを蹶散けちらさうとするやうな卑怯な眞似をした。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
それがある事情じじやうめに明言めいげんすること出來できず、さりとて主家しゆか大難だいなんらぬかほ打※うちすぎるにもしのびで、かくは縁起話えんぎばなし托言かこつけて、その出發しゆつぱつとゞめたのかもれぬ。とかたつた。
若し相愛あいあいしていなければ、婚姻こんいんの相談が有った時、お勢が戯談じょうだん托辞かこつけてそれとなく文三のはらを探る筈もなし、また叔母と悶着もんちゃくをした時、他人同前どうぜんの文三を庇護かばって真実の母親と抗論する理由いわれもない。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)