“主家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅか31.8%
おもや25.0%
しゅうか15.9%
しゆか11.4%
しゅうけ4.5%
しうか2.3%
うち2.3%
しゅけ2.3%
ひと2.3%
オモヤ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その秋生国しょうごく遠州えんしゅう浜松在に隠遁いんとんして、半士半農の生活を送ることとなったが、その翌年の正月になって主家しゅか改易かいえきになってしまった。
切支丹転び (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼女も主家おもや離家はなれとの往復のほかには、家事向きの用事らしい用事もなく、いつも二人はいつしよにられた。私は退屈の時には本を讀んだ。
雪をんな (旧字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
拙者主家しゅうかの御領分越後えちご高田たかたよりの便たよりによれば、大伴蟠龍軒似寄によりの人物が、御城下にきたりし由、多分越後新潟辺にるであろうと思われます
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
十露盤玉そろばんだま筆先ふでさき帳尻ちやうじりつくろふ溝鼠どぶねづみのみなりけん主家しゆか一大事いちだいじ今日こんにち申合まをしあはせたるやうに富士見ふじみ西行さいぎやうきめ見返みかへるものさへあらざれば無念むねんなみだ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
翌年は明和五年で伊織の弟宮重はまだ七五郎と云っていたが、主家しゅうけのその時の当主松平石見守乗穏いわみのかみのりやすが大番頭になったので、自分も同時に大番組にった。
じいさんばあさん (新字新仮名) / 森鴎外(著)
其方ども支配とは申ながら松本理左衞門申おもむきに相任あひまか賄賂わいろの金銀受納じゆなふ致せし而已のみならず不都合つがふの吟味に及び候條不屆至極に付主家しうか門前拂申付る
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
慣々なれなれしく私のそばへ来て、鍋のけてある水中みずのなかを覗いて見たり、土塀から垂下っていた柿の枝振えだぶりを眺めたり、その葉裏から秋の光を見上げたりして、何でもない主家うち周囲まわり
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
この知らせをうけた民部は、たずねさきが主家しゅけを売って敵にはしった、犬梅雪いぬばいせつであるだけに、いよいよそれだと直覚した。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
主家ひとのものをうっかり粗末にしていた人が、自分の世帯になったから、これから倹約しまつにしようと思っても、なかなかそうはいかなくなって、ついつい一生むだをすることになります。
女中訓 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
私は主家オモヤの方へ出て行つた。
その頃の生活 (新字旧仮名) / 中原中也(著)