じいさんばあさん
文化六年の春が暮れて行く頃であった。麻布竜土町の、今歩兵第三聯隊の兵営になっている地所の南隣で、三河国奥殿の領主松平左七郎乗羨と云う大名の邸の中に、大工が這入って小さい明家を修復している。近所のものが誰の住まいになるのだと云って聞けば、松平 …
作品に特徴的な語句
こしらえ 主家しゅうけ はた 団欒まとい じゅ たい なに あらため つもり かぎり 仲間ちゅうげん とう たしなみ おれ 往反おうへん 思召おぼしめし たち 手助てだすけ ひっさ ため 目見めみ ひま 面色かおいろ 一飛ひととび 下島しもじま うち 丸髷まるまげ 乗羨のりのぶ 人数にんず 代替だいがわり もっ 俯向うつむ そば 儕輩せいはい 兄妹きょうだい かね おか きず 勿論もちろん 向裏むこううら うわさ 団扇うちわ ふさ さむらい 大分だいぶ 妊娠にんしん めと 宗睦むねちか 宝暦ほうれき 家慶いえよし 家斉いえなり 容体ようだい 工面くめん 平内へいない かど 房州ぼうしゅう 打粉うちこ こしら おさ 斉清なりきよ 斉隆なりたか 明家あきや しばら さかずき こと うじ 氏養うじやす なが 治之はるゆき 治高はるたか あふ 田舎いなか 番町ばんちょう 異数いすう 疱瘡ほうそう きず 白刃しらは 白山はくさん 相番あいばん まゆ 知行ちぎょう やや もと すが 翁媼おうおん 聯隊れんたい 背後うしろ