“容体”のいろいろな読み方と例文
旧字:容體
読み方割合
ようだい85.1%
ようたい8.5%
ありさま4.3%
ていたらく2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
池辺いけべ君の容体ようだいが突然変ったのは、その日の十時半頃からで、一時は注射の利目ききめが見えるくらい、落ちつきかけたのだそうである。
三山居士 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
懊悩おうのうとしてうきへざらんやうなる彼の容体ようたい幾許いくばくの変も見えざりけれど、その心に水と火の如きものありて相剋あひこくする苦痛は、ますます募りてやまざるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
見そなはす如きわらわ容体ありさま、とても在命ながらえる身にしあらねば、臨終の際にただ一こと阿姐あねごに頼み置きたきことあり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
顔は水膨みづぶくれに気味悪くふくれ、眼はすさまじく一所を見つめ、鼻洟はななかば開いた口に垂れ込み、だらりと大いなる睾丸きんたまをぶら下げたるその容体ていたらく、自分は思はず両手に顔をおほつたのであつた。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)