“おもや”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オモヤ
語句割合
母屋75.2%
母家14.5%
主屋3.1%
主家2.8%
面痩1.6%
本屋1.0%
本家0.5%
主殿0.3%
主館0.3%
本宅0.3%
主母0.3%
正屋0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし泉太も繁もこの下宿へ移って来たことをめずらしそうにして、離座敷から母屋(おもや)の方へ通う廊下をしきりに往(い)ったり来たりした。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そこと正文夫婦の住む母家(おもや)との間には一見して判る気風の相違が現れてゐた。正雄はそこへ近づかないやうに云ひふくめられてゐた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
……爺の左近は正成が見終った沢山な簿冊(ぼさつ)を両手にかかえてひとまずそこをさがってきた。そして納戸(なんど)へむかって主屋(おもや)の大廊下をまがりかけると
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隆夫は、めったに主家(おもや)に顔を出さなかった。それは治明博士が隆夫のために、例の無電小屋を居住宅(すまい)にあてるよう隆夫の母親にいいつけたからである。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
盛りの美しさを備えた人が、いろいろな物思いのために少し面痩(おもや)せのしたのもかえって貴女(きじょ)らしい艶(えん)な趣の添ったように見え、総角(あげまき)の姫君にもよく似ていた。
源氏物語:50 早蕨 (新字新仮名) / 紫式部(著)
主人の總七——まだ三十そこ/\の若い男が、納屋の裏、本屋(おもや)の裏二階の下で、幾十貫とも知れぬ、屑金物入の箱の下敷になつて首を胴にメリ込ませて死んで居たのです。
「本家(おもや)の八重さのとこからと、清左衛門の弟様(おっさま)の所から。」と弟が引き取って答えた。
恭三の父 (新字新仮名) / 加能作次郎(著)
木の間をとおして聚楽第の、宏壮な主殿(おもや)が見えていたが、今夜も酒宴と思われて、陽気な声が聞こえてくる。間毎々々(まごとまごと)に点もされた燈(ひ)が、不夜城のようにも明るく見える。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
主殿(おもや)とつながれている廻廊を、一つの人影が辷るように、こっちに近寄って来たからである。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私達の留守の間に先発の警官達が着いたと見えて、崖道を登り詰めると、顔馴染の司法主任が主館(おもや)の方から笑いながらやって来た。
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
そこで彼女は、ほっとしたように急いで、主館(おもや)の方へ引返(ひっかえ)して行った。そして間もなく私達は物置の中へはいって、銘々(めいめい)に秤へ懸りはじめた。
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
暗い縁側の方を向いて、こんな我儘をした私はもう本宅(おもや)へ行つて母にも姉にも逢はれないと云ふやうなことばかりを思ひました。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
欄干(てすり)の所へ倚(よ)つて見ますと、本宅(おもや)の煙突は午(ひる)近くなつてます/\濃い煙を吐くやうになり、窓の隙間から男女(なんによ)の雇人(やとひにん)の烈しく働いて居る姿の見えるにつけて、私は我儘者
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
だがその次の瞬間には、非常な危険を直感した、猟り立てられた獣のように、庭を駆け抜け、主母(おもや)を駆け抜け、往来へ飛び出してしまったのである。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
はらはらと白脛(しらはぎ)も透いて重(かさな)って正屋(おもや)へ隠れた、その後(あと)の事なんですが。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)