“面痩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おもや75.0%
おもやせ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
團十郎だんじふらう澁味しぶみくはゝつたと、下町したまちをんなだちが評判ひやうばんした、御病氣ごびやうき面痩おもやせては、あだにさへもえなすつた先生せんせいかたへ、……あゝかじりついた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
盛りの美しさを備えた人が、いろいろな物思いのために少し面痩おもやせのしたのもかえって貴女きじょらしいえんな趣の添ったように見え、総角あげまきの姫君にもよく似ていた。
源氏物語:50 早蕨 (新字新仮名) / 紫式部(著)
にぎしき家の外にも淋敷さびしきこゝの庭木にも夜一夜よひとよ木枯の吹あれて、あくるあしたよりあわれ父翁の面痩おもやせにたちぬ。
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
可哀かあいや我故身形みなりかまはず此寒空このさむそらあはせ一ツ寒き樣子は見せねども此頃は苦勞の故か面痩おもやせも見えて一入ひとしほ不便に思ふなり今宵は何方いづかたへ行しにや最早初更しよや近きにもどねば晝は身なり窶然みすぼらしく金の才覺さいかくにも出歩行あるかれぬ故夜に入て才覺に出行しか女の夜道は不用心ぶようじんもし惡者わるもの出會であはぬか提灯ちやうちんは持ち行しか是と云も皆我が身のある故なり生甲斐いきがひもなき身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)