“此寒空”の読み方と例文
読み方割合
このさむそら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貧乏びんぼうなればこそしゞみかつがせて、此寒空このさむそらちいさなあし草鞋わらじをはかせる親心おやこゝろさつしてくだされとて伯母おばなみだなり。
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
可哀かあいや我故身形みなりかまはず此寒空このさむそらあはせ一ツ寒き樣子は見せねども此頃は苦勞の故か面痩おもやせも見えて一入ひとしほ不便に思ふなり今宵は何方いづかたへ行しにや最早初更しよや近きにもどねば晝は身なり窶然みすぼらしく金の才覺さいかくにも出歩行あるかれぬ故夜に入て才覺に出行しか女の夜道は不用心ぶようじんもし惡者わるもの出會であはぬか提灯ちやうちんは持ち行しか是と云も皆我が身のある故なり生甲斐いきがひもなき身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)