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才覺
不動院が聞付て中へ立入りしかば然ば御
坊に御
任せ申すとて夫より
懸合の上金三十五兩今宵中に
才覺して渡すべしと
約束を
話を
聞いたとき
彼は
寧ろ
御米の
機敏な
才覺に
驚ろかされた。
同時に
果して
夫丈の
必要があるかを
疑つた。
「
汝の
心に
可しと
思はば
予も
其にて
可し、」と
幼君も
滿足して
見え
給へば、「
然らば
國中の
鳥屋に
申附けあらゆる
小鳥を
才覺いたして
早御慰に
備へ
奉らむ、」と
勇立てば