-
トップ
>
-
才覺
>
-
さいかく
不動院が聞付て中へ立入りしかば然ば御
坊に御
任せ申すとて夫より
懸合の上金三十五兩今宵中に
才覺して渡すべしと
約束を
話を
聞いたとき
彼は
寧ろ
御米の
機敏な
才覺に
驚ろかされた。
同時に
果して
夫丈の
必要があるかを
疑つた。
「
汝の
心に
可しと
思はば
予も
其にて
可し、」と
幼君も
滿足して
見え
給へば、「
然らば
國中の
鳥屋に
申附けあらゆる
小鳥を
才覺いたして
早御慰に
備へ
奉らむ、」と
勇立てば
ロミオ なう、
姫に
勸めて
下され、
此晝過に、
何とか
才覺して
懺悔式に
來らるゝやう。あのロレンス
殿の
庵室で、
懺悔の
式を
濟まして
婚禮する
心なれば。こりゃ
骨折賃ぢゃ。
大道餅買ふてなり三ヶ
日の
雜煮に
箸を
持せずば
出世前の三
之助に
親のある
甲斐もなし、
晦日までに
金二
兩、
言ひにくゝ
共この
才覺たのみ
度よしを
言ひ
出しけるに、お
峯しばらく
思案して
申せしかば彦兵衞は
彌々困り
果當人が出ぬ時は新町へ
立替ねばならず依ては氣の毒ながら
右代物丈の
品才覺有べしと申を
尾籠ながら、
私はハタと
小用に
困つた。
辻便所も
何にもない。
家内が
才覺して、
此の
避難場に
近い、
四谷の
髮結さんの
許をたよつて、
人を
分け、
荷を
避けつゝ
辿つて
行く。
交らふ
者があれば
堰止むることも
出來るものと、
舅御の
才覺にて、
急に
婚禮と
事が
決った。
三十
圓どりの
會社員の
妻が
此形粧にて
繰廻しゆく
家の
中おもへば
此女が
小利口の
才覺ひとつにて、
良人が
箔の
光つて
見ゆるやら
知らねども、
失敬なは
野澤桂次といふ
見事立派の
名前ある
男を
故意と重四郎は氣の付ぬ
體にて夫は願つても無い
僥倖然いふ口なら金の百兩
位は
何ともして
才覺致します
何と御世話を
既に
去る
寛保年中、
一時の
窮を
救はむため、
老職の
輩が
才覺にて、
徳川氏より
金子一萬兩借用ありしほどなれば、
幼君御心を
惱ませ
給ひ、
何とか
家政を
改革して
國の
柱を
建直さむ
御坊よ、
早う
往て、
何處ぞで、
鐵梃を
才覺して、
急いで
此處へ
持って
來て
下され。