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小利口
小利口にきび/\と
立𢌞はつて、
朝は
六つ
前から
起きて、
氣輕身輕は
足輕相應、くる/\とよく
働く
上、
早く
江戸の
水に
染みて、
早速情婦を
一つと
云ふ
了簡から
小利口なるは
狡るき
性根をやしなうて
面かぶりの
大變ものに
成もあり、しやんとせし
氣性ありて
人間の
質の
正直なるは、すね
者の
部類にまぎれて
其身に
取れば
生涯の
損おもふべし
小利口にきび/\と
立𢌞る、
朝は
六つ
前から
起きて、
氣輕身輕は
足輕相應、くる/\とよく
働く
上、
早く
江戸の
水に
染みて
早速に
情婦を
一つと
云ふ
了簡から、
些と
高い
鼻柱から
手足の
爪まで