“此女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
これ53.3%
このをんな16.7%
こいつ10.0%
このおんな6.7%
このあま3.3%
このもの3.3%
こやつ3.3%
こりゃ3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
え? 「モナコの岸」? マアセル? このマアセルか。せよジョウジ、冗談じゃあねえぜ。此女これあおめえ、俺んとこのかかあじゃねえか。
此女このをんなくにかられてたのではない、江戸えどつたをんなか知れない、それは判然はつきりわからないが、なにしろ薄情はくじやうをんなだから亭主ていしゆおもてき出す。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
この女に溺れてしまって斯様こんな眼に会わされるのが気持よく感ずる迄に堕落してしまったんだ。けれども此女こいつはそれで満足出来なくなった。
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
わたくしは春水にならって、ここに剰語を加える。読者は初めて路傍で逢った此女このおんなが、わたくしを遇する態度の馴々し過るのを怪しむかも知れない。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
殺しかねる者かと云ば段右衞門何穀平を殺したと馬鹿ばかを云へ彼の穀平を殺せし者は杉戸屋すぎとや富右衞門とて既に御仕置に成たりしかるにおのれ今さら何をぬかとぼけをるか此女このあまめとしかり付るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
萬事ばんじはうあひまかせる、此女このもの何處いづこにてもともなき、妙齡としごろれんまで、人目ひとめにかけずかくけ。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
天の探女姫を縄にて縛りたり、夫婦驚きてこれを援け天の探女を縛り、此女こやつすすきの葉にてかんとて薄の葉にて鋸きて切り殺しぬ
恩人とか旦那とか云って命に掛けてくまア斯うしてかばってくれて、それに附けても、これ粥河、此女こりゃア芸者だ、一人はな侠客肌いさみはだの女郎屋の弟で