“かこつけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仮託33.3%
仮托16.7%
藉口16.7%
16.7%
詫付16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっともちょっとひく感冒かぜと、眩暈めまいは持病で、都合に因れば仮託かこつけでね——以前、私の朋達ともだちが一人、これは馴染なじみが有って、別なある待合へ行った頃——ちょいちょい誘われて出掛けた時分には
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
役所に遠いのを仮托かこつけに、猿楽町さるがくちょうの親の家を離れて四谷よつやかみの女の写真屋の二階に下宿した事もあった。神田の皆川町みながわちょう桶屋おけやの二階に同居した事もあった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
首を洗うに藉口かこつけて、毎年一度ずつ大判を洗い、錆を落とすところから、鋳立ふきたてのように新しい甲州大判! それが、手燭の光に燦然と輝いていた。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
貴嬢をお連れなすつての宮寺みやでらまゐり——貴嬢をおれ遊ばして奥様の御遊山ごゆさんは、私初めてお見受け申すので御座いますよ、是れはお嬢様、上野浅草はかこつけで、大洞様の御別荘が目的めあてに相違御座いません
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
交際上手でエンゲージに詫付かこつけ華族の若様のゴールの指輪一日に五六位いつつむつくらい取る程の者望むような世界なれば、なんじ珠運しゅうん能々よくよく用心して人にあざむかれぬようすべしと師匠教訓されしを、何の悪口なと冷笑あざわらいしが
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)