“感冒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かぜ87.0%
かんぼう8.7%
おかぜ4.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、先づ先輩からといふので、その蓄音機をかけると、尾崎氏の吹込演説は感冒かぜを引いたやうなかすめた声で喇叭ラツパから流れて出る。
さて小三郎のもとから絶えて音信おとずれの無いわけで、小三郎は不図した感冒かぜ原因もとで寐つくと逆上をいたし、眼病になり、だん/″\嵩じて
青い枳殻からたちの小枝などまた折りくべて、長い感冒かぜであつたと私が云へば、私もどうやら感冒気かざけでと、妻もわびしい。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「なあに感冒かぜだ。ヘブリンの一服も飲めばなおるで。」叔父はそう言いながら、繁三を相手に酒を飲んで芝居の話などしていた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
両三日前の大雪に、次郎さんは外套がいとうもなくれて牛乳を配達したので、感冒かぜから肺炎はいえんとなったのである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
悪性の流行感冒かんぼうは日に幾十となくその善良な市民を火葬場に送った。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
かようにして、金博士が地軸を廻せば、新北極や新南極に当った土地の住民は、ぶうぶう云うか、感冒かんぼうかかって死ぬるのが落ちであろうが、寒帯から一躍温帯に変ったかのエスキモー人など、どのように瞳を輝かして、あのあざらしの服を脱ぎ、にわかに咲き乱れる百花に酔うであろうか。
山木様は新聞を御書きになつたり、演説をして御歩きになつたりして、奥様はコンな幸福は無いツて喜んで在らつしやいましたが、感冒おかぜの一寸こじれたのがもとあへない御最後でせう——私は尋常ひとかたならぬ御恩おめぐみに預つたもんですから
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)