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感冒
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かぜ
ふりがな文庫
“
感冒
(
かぜ
)” の例文
さて小三郎の
許
(
もと
)
から絶えて
音信
(
おとずれ
)
の無いわけで、小三郎は不図した
感冒
(
かぜ
)
が
原因
(
もと
)
で寐つくと逆上をいたし、眼病になり、だん/″\嵩じて
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「なあに、心配して来てくれてるんだが、ただの
感冒
(
かぜ
)
だ。熱が少し。九度五分ばかりあるきりで、それも、すぐにさがる筈だ。」
椎の木
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
で、先づ先輩からといふので、その蓄音機をかけると、尾崎氏の吹込演説は
感冒
(
かぜ
)
を引いたやうな
掠
(
かす
)
めた声で
喇叭
(
ラツパ
)
から流れて出る。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「なあに
感冒
(
かぜ
)
だ。ヘブリンの一服も飲めば
癒
(
なお
)
るで。」叔父はそう言いながら、繁三を相手に酒を飲んで芝居の話などしていた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
青い
枳殻
(
からたち
)
の小枝などまた折りくべて、長い
感冒
(
かぜ
)
であつたと私が云へば、私もどうやら
感冒気
(
かざけ
)
でと、妻もわびしい。
観相の秋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
次郎さんは到る処で可愛がられた。学課の出来も好かった。両三日前の大雪に、次郎さんは
外套
(
がいとう
)
もなく
濡
(
ぬ
)
れて牛乳を配達したので、
感冒
(
かぜ
)
から
肺炎
(
はいえん
)
となったのである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
谷中の家では、節子の母親が流行の
感冒
(
かぜ
)
に
罹
(
かか
)
ったのが
因
(
もと
)
で、それきりどっと床に
就
(
つ
)
いていた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
はあ、そんな事を言いますが、しかし浪のは全く
感冒
(
かぜ
)
から引き起こしたンですからね。なあに、
母
(
おっか
)
さん用心次第です、伝染の、遺伝のいうですが、実際そういうほどでもないですよ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
△煙草は
感冒
(
かぜ
)
の影響にて、にわかにその量を減じ、あらば吸ひ、なくば吸はぬといふやうになりたり。長くこの方法が惰性となればよけれどいかにや。明日はまた利根河畔の人となるべし。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
もっともちょっとひく
感冒
(
かぜ
)
と、
眩暈
(
めまい
)
は持病で、都合に因れば
仮託
(
かこつけ
)
でね——以前、私の
朋達
(
ともだち
)
が一人、これは
馴染
(
なじみ
)
が有って、別なある待合へ行った頃——ちょいちょい誘われて出掛けた時分には
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ポンと
卓子
(
テーブル
)
の
縁
(
ふち
)
を
敲
(
たた
)
く、トタンに、何とも名状し難い、狸の難産の樣な、水道の栓から草鞋でも飛び出しさうな、——も少し適切に云ふと、隣家の豚が夏の眞中に
感冒
(
かぜ
)
をひいた樣な奇響——敢て
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「だめだよ。そんななりで、君、
感冒
(
かぜ
)
をひくぢやないか」
過去世
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
中川「今申上げた通りに飼えば
滅多
(
めった
)
にというより
殆
(
ほとん
)
ど病気になる事はありません。
鶏
(
にわとり
)
の病気は多く飼う人の
不行届
(
ふゆきとどき
)
と
横着
(
おうちゃく
)
から起ります」老紳士「私の友人が以前飼った時分はよくノドケとハナゲという病気になったそうです」中川「あれは
鶏
(
とり
)
の
感冒
(
かぜ
)
です。 ...
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「どうもそのお、この
感冒
(
かぜ
)
じゃ冒険はむつかしそうでね。明日は半日休養しようと思っている。やはりみんなと一緒に
大泊
(
おおどまり
)
へ直航することにしようよ。」
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
感冒
(
かぜ
)
をひいたかも知れない、しまったな……という気持でむっくり起き上ってみると、驚いたことには、灯明をあかあかとともした神棚の前で、お久がくぐまり込んで
神棚
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
ふとした
感冒
(
かぜ
)
から、かなり手重い肺炎を惹き起した静子が、同じ区内のある小児科の病院へ入れられてから、お増はほとんど毎日そこに詰めきっていなければならなかった。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
もしか同じ問が
紐育
(
ニユーヨーク
)
の新聞記者からでも訊かれたのだつたら、ロツクフエラアは急に
感冒
(
かぜ
)
をひいたやうな顔をして、大きな
嚏
(
くさめ
)
でもしたのだらうが、相手が
可愛
(
かあい
)
らしい子供だけに、にこ/\して
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「だッて、このごろの
感冒
(
かぜ
)
は本当に用心しないといけないわ」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
「少し頭痛がするだけだよ。
感冒
(
かぜ
)
をひいたのかも知れない。……強い酒を飲ましてくれないか、いろんなのを三四杯。ごっちゃにやるんだ。感冒の神を追っ払うんだから。」
野ざらし
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
感冒
(
かぜ
)
なひきそよ朝は
冷
(
つめ
)
たき鼻の
尖
(
さき
)
ひとり
凍
(
こゞ
)
えて春を待つ間に
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「佐伯さん、お
感冒
(
かぜ
)
ですって?」
野ざらし
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
感冒
(
かぜ
)
のここちにほの青し
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
感冒
(
かぜ
)
のここちにほの青し
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
感冒
(
かぜ
)
のここちに身も
熱
(
ほて
)
る。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“感冒”の意味
《名詞》
感 冒(かんぼう)
風邪。
(出典:Wiktionary)
感
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
冒
常用漢字
中学
部首:⼌
9画
“感冒”で始まる語句
感冒気
感冒除