“かんぼう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
檻房22.2%
監房22.2%
奸謀16.7%
感冒11.1%
瞰望11.1%
観望5.6%
姦謀5.6%
寒防5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
須山や伊藤たちの出入りしているTのところへ、彼と檻房かんぼうが一緒だった朝鮮の労働者がレポを持ってきたので、始めて分った。
党生活者 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
そのあくる日の午後、巡査じゅんさ監房かんぼうにはいって来て、すぐついて来いと言った。かれは五十以上いじょうの男であった。わたしはかれがたいしてはしっこそうでないのを見て、まずよしと思った。
とげし浪人藤崎道十郎が修羅しゆら亡執まうしふも此處にうかみ出て嬉く思ふなるべし果せるかな惡事のむくい速かにめぐり來りてさしも申いつはりたる村井長庵が奸謀かんぼう悉皆こと/″\く調べ上に相成はじめ貞婦ていふみつ孝子かうしみち之助が善報の程は神佛しんぶつ應護おうごにもあづかりし物成んと其ころ風聞とりさたなせしとぞさて其翌年に至りて公儀こうぎに有難き大赦たいしやの行はれけるに御かみにも久八が忠義の程を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
感冒かんぼうかかって死ぬるのが落ちであろうが、寒帯から一躍温帯に変ったかのエスキモー人など、どのように瞳を輝かして、あのあざらしの服を脱ぎ、にわかに咲き乱れる百花に酔うであろうか。
天守閣の最上層の勾欄こうらんへ出たところで、私たちはまず両方の大平野を瞰望かんぼうした。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「ではしばらくここにて四ほうを観望かんぼうなさるがなにより。おお佐分利五郎次さぶりごろうじ組子くみこはやぶれた、ああ足助主水正あすけもんどのしょうもたちまちふくろのねずみ……」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ほぞをきめたが、色にはかくして、大手の形勢けいせい観望かんぼうしている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
種々姦謀かんぼうの手伝ひ致し、あまつさへ、戊午年以来種々姦吏の徒に心を合はせ、諸忠士の面々を苦痛致させ、非分の賞金をむさぼり、その上、島田所持致し候不正の金を預かり、過分の利息を漁し
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
当地は実に寒さはきびしゅう御座いまして、雪は度々降りますが、家の中の寒防かんぼうはよく備わって居りますから、家の中の温度は、春のような気候で御座います。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)