監房かんぼう)” の例文
その堀立小屋は、窓がたいへん少くて、しかもそれが二メートルも上の方に監房かんぼうの空気ぬきよろしくの形に、もうしわけばかりにいていた。
振動魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのあくる日の午後、巡査じゅんさ監房かんぼうにはいって来て、すぐついて来いと言った。かれは五十以上いじょうの男であった。わたしはかれがたいしてはしっこそうでないのを見て、まずよしと思った。
だが、武松の眼で見ると、監房かんぼうの中にウヨウヨしている顔よりも、警棒やくさりを鳴らして、監外かんがいを威張ッて歩いている顔のほうが、どう見ても“善”でなく“悪”の徽章きしょうに見えてしかたがない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さあ起きろ。頭目かしらのお呼びだ。おとなしくついてくるんだぞ」若い男が、そういって、牛丸の手首にがちゃりと手錠をはめた。牛丸は引立てられて、監房かんぼうをでた。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
監房かんぼう生活
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)