“奸謀”の読み方と例文
読み方割合
かんぼう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
井伊大老は夷狄いてきを恐怖する心から慷慨こうがい忠直の義士を憎み、おのれの威力を示そうがために奸謀かんぼうをめぐらし、天朝をも侮る神州の罪人である
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
とげし浪人藤崎道十郎が修羅しゆら亡執まうしふも此處にうかみ出て嬉く思ふなるべし果せるかな惡事のむくい速かにめぐり來りてさしも申いつはりたる村井長庵が奸謀かんぼう悉皆こと/″\く調べ上に相成はじめ貞婦ていふみつ孝子かうしみち之助が善報の程は神佛しんぶつ應護おうごにもあづかりし物成んと其ころ風聞とりさたなせしとぞさて其翌年に至りて公儀こうぎに有難き大赦たいしやの行はれけるに御かみにも久八が忠義の程を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
岡部駿河守おかべするがのかみらをはじめ奸吏かんりども数多くこれありて、井伊掃部頭いいかもんのかみ安藤対馬守あんどうつしまのかみらの遺志をつぎ、賄賂わいろをもって種々奸謀かんぼうを行ない、じつもって言語道断、不届きの至りなり。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)