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吹通
読み方 | 割合 |
ふきとほ | 66.7% |
ふきとお | 22.2% |
ふきかよ | 11.1% |
むら
雨を
吹通した
風に、
大火鉢の
貝殼灰——これは
大降のあとの
昨夜の
泊りに、
何となく
寂しかつた——それが
日ざかりにも
寒かつた。
同やうに
吹通しの、裏は、川筋を一つ向うに、夜中は
尾長猿が、キツキと鳴き、カラ/\カラと
安達ヶ
原の
鳴子のやうな、
黄金蛇の声がする。
銀座駒形人形町通の柳の
木かげに夏の
夜の露店
賑う有様は、
煽風器なくとも天然の凉風自在に
吹通う星の
下なる一大
勧工場にひとしいではないか。