“吹通”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふきとほ66.7%
ふきとお22.2%
ふきかよ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むらさめ吹通ふきとほしたかぜに、大火鉢おほひばち貝殼灰かひがらばひ——これは大降おほぶりのあとの昨夜さくやとまりに、なんとなくさみしかつた——それがざかりにもさむかつた。
十和田の夏霧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おなじやうに吹通ふきとおしの、裏は、川筋を一つ向うに、夜中は尾長猿おながざるが、キツキと鳴き、カラ/\カラと安達あだちはら鳴子なるこのやうな、黄金蛇こがねへびの声がする。
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
銀座ぎんざ駒形こまがた人形町通にんぎょうちょうどおりの柳のかげに夏のの露店にぎわう有様は、煽風器せんぷうきなくとも天然の凉風自在に吹通ふきかよう星のしたなる一大勧工場かんこうばにひとしいではないか。