“舵手”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
だしゅ52.4%
コクスン9.5%
かこ9.5%
かじとり9.5%
だしゆ4.8%
かぢとり4.8%
かんどり4.8%
コーターマスター4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前方の一段高い上甲板には、定めし舵手だしゅ徹宵てっしょうの見張りを続けているのでしょうが、今人見廣介の立っている所からはそれも見えません。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「サア、保君、君と僕とで漕ぐんだ。そして、つかれた方が哲雄君に代ってもらうんだ。哲雄君は舵手コクスンをやっておくれ。いいかい」
新宝島 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
雲霧か何かが風のぐあいで吹き飛ばされて来たものだろうと、舵手かこの一人がそれを見て思った。そのうちにその雲霧のようなものの影は、ふわふわと舵柄の傍へ降りて来た。
幽霊の自筆 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
入って行く間中、のっぽのジョンは舵手かじとりのそばに立って船の操舵を指揮していた。彼はその水路を自分の掌のように知っていた。
本船ほんせん舵手だしゆ狂氣きようきごとくなつて、鍼路しんろみぎひだり廻轉くわいてんしたがなん甲斐かひい。
嘆息たんそくともながめてると、さら奇怪きくわいなるは、その端艇たんていとうじたる一群いちぐんひと、それは一等船客いつとうせんきやくでもなく、二等船客にとうせんきやくでもなく、じつこのふね最後さいごまで踏止ふみとゞまはづ水夫すいふ火夫くわふ舵手かぢとり機關手きくわんしゆ
にがい、みぐるしい案内者あんないじゃよ! やい、命知いのちしらずの舵手かんどりよ、くるしいうみつかれたこの小船こぶねを、はや巖礁角いはかど乘上のりあげてくれ!……さ、戀人こひゞとに!(と飮む)。
三十分後に第三金時丸の舵手コーターマスターは、左に燈台を見た。
労働者の居ない船 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)