“舵取”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かじと33.3%
かじとり16.7%
かぢと16.7%
かぢとり16.7%
かんどり16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この漕ぎ手に白羽の矢が立ったのは、鰹船かつおぶねで鍛え上げた三上と、舵取かじとりの小倉とであった。三上は低能であった。小倉はおとなしかった。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
舵取かじとりも舵に手がつかない、櫓方ろかたきもをひしがれて姿をひそめ、方向の眼を失った船そのものは、流れに押されて天保山の丘へ着いている。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
面白おもしろい! たびのものぢやが、それいた。此方こなた手遊てあそびにこしらえる、五位鷺ごゐさぎ船頭せんどうは、つばさ舵取かぢとり、くちばしいで、みづなかくとな………
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たづねてい、と眞先まっさき促進すゝめたもこひなれば、智慧ちゑしたもこひしたもこひわし舵取かぢとりではないけれども、此樣このやうたからようためなら、千荒海あらうみの、其先そのさきはまへでも冐險ばうけんしよう。
すぐに多分の酒手を与えて船頭を初め舟子かこ舵取かんどりまで上陸させて、自分一人が夜通し船に居残るように計らった。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)