“舵座”の読み方と例文
読み方割合
かじざ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父上はひざから下を水に浸して舵座かじざにすわったまま、じっと君を見つめていた。今まで絶えず君と君の兄上とを見つめていたのだ。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
君の父上は舵座かじざにあぐらをかいて、時々晴雨計を見やりながら、変化のはげしいそのころの天気模様を考えている。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
折り目正しい長めな紺の背広を着た検疫官はボートの舵座かじざに立ち上がって、手欄てすりから葉子と一緒に胸から上を乗り出した船長となお戯談じょうだんを取りかわした。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)