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かぢとり
尋ねて
見い、と
眞先に
促進めたも
戀なれば、
智慧を
借したも
戀、
目を
借したも
戀、
予は
舵取ではないけれども、
此樣な
貨を
得ようためなら、千
里萬
里の
荒海の、
其先の
濱へでも
冐險しよう。
嘆息と
共に
眺めて
居ると、
更に
奇怪なるは、
其端艇に
身を
投じたる
一群の
人、それは
一等船客でもなく、
二等船客でもなく、
實に
此船の
最後まで
踏止る
可き
筈の
水夫、
火夫、
舵手、
機關手