“蓄”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
たくわ43.4%
23.9%
たくは13.8%
4.4%
たま3.1%
たくはへ2.5%
たくわえ1.9%
1.9%
ため1.3%
かこ0.6%
(他:5)3.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“蓄”を含む作品のジャンル比率
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 伝説・民話[昔話]16.7%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸11.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.9%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
惜気おしげもなく剃刀を動かす度に、もう幾年となく鼻の下にたくわえて置いたやつがゆがめた彼の顔をすべり落ちた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その胸の中には、吾人の貴い夢が、吾人の過去の全生涯が、吾人の愛した人々のきよちりが、たくわえられているのだ。
俳優中村梅玉の楽みは、金をめるのと、夕方庭の石燈籠にを入れて、ゆつくりお茶をすゝるのと、この二つださうだ。
「ははあ、こいつはまた先祖は士分ではない、検校けんぎょうだ——検校が金をめて小旗本の株でも買ったんだろう」
しかし、めかけたくはへる制度が存在する以上、家庭の神聖が保たれぬことは、何人なんびとにも見易い道理である。
日本の女 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
曰ふ。一の穗碎かれ、その實すでにたくはへらるゝがゆゑに、うるはしき愛我を招きてさらに殘の穗を打たしむ 三四—三六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
少年は成が虫を捕ったということを聞いて、その虫も負かすつもりで、成の家へいって、成のっている虫を見た。
促織 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
背戸せどつて御覽ごらんなさい、と一向いつかう色氣いろけのなささうな、腕白わんぱくらしいことをつてかへんなすつた。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
史料袋や耳袋に入れた素材は、かくてだいぶたまったが、本文のほうはなかなか意のごとくにすすまない。(二七・一二・七)
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
多「でかたまりやしたなア、そうは蓄るめえと思いやしたが、えれえもんでがんす」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
我身は舊に依りて衣食を要するに、平生のたくはへをば病の爲めに用ゐ盡しぬれば、彼死を祕して、いつはりて猶ほ生きたるものゝ如くし、又脂粉を塗りて場に上ることゝなりぬ。
満ち満つや、みたくはへ、早やかく成りぬ、
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
さあ、追々におたくわえになった、数々の宝を8560
翁と交るものは其悠々たる様子を見て、郷里には資産があるものと思っていたが、昭和十年の春俄に世を去った時、其家には古書と甲冑かっちゅうと盆裁との外、一銭のたくわえもなかった事を知った。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
かうしてツムめた藕糸は、皆一纏めにして、寺々に納めようと、言ふのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かうしてツムめた藕絲は、皆一纒めにして、寺々に納めようと、言ふのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
うも可哀かあいさうな事をしましたな、わたしも長らく一緒しよつたがふ物もはずに修業しゆげふして歩き、金子かねためた人ですから少しは貯金こゝろがけがありましたらう。
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
——長さ一尺五寸幅一尺ほどな青表紙の手帳を約十冊ばかりならべて、先生はまがなすきがな、紙片かみぎれに書いた文句をこの青表紙の中へ書き込んでは、吝坊けちんぼうが穴のいたぜにためるように、ぽつりぽつりとやして行くのを一生の楽みにしている。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この黒闇くらやみかこうておくのではないからぬ。
画の竜と違い蜥蜴のようだとあれば、何か一種の蜥蜴をうて竜としまつりいたのだ。
代助の考によると、誠実だらうが、熱心だらうが、自分が出来合できあひやつを胸にたくはへてゐるんぢやなくつて、石と鉄と触れて火花ひばなる様に、相手次第で摩擦の具合がうまく行けば、当事者二人ににんの間に起るべき現象である。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
明治四十一、二年の頃、浜町二丁目十三番地俚俗不動新道ふどうじんみちといふあたりに置屋おきやとなへて私娼をたくわうる家十四、五軒にも及びたり。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
その男は炉のはたに自分のためにとてって置かれてあった御馳走の前に腰を下ろした。
故ニ都ヲ銀坑洞ト称シ、南蛮王ノ巣トシ、宮殿楼閣コトゴトク銀映緑彩リョクサイ、人ハミナ羅衣ライニシテ烈朱レッシュ臙脂エンジ濃紫ノウシ黄藍オウランヒルガエシ、又好ンデ、橄欖ノ実ヲ噛ミ、酒壺シュコ常ニ麦醸果酵バクジョウカコウタクワウ。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)