“近眼鏡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きんがんきょう71.4%
きんがんきやう14.3%
ちかめがね7.1%
めがね7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
禿あがったひたいにも、近眼鏡きんがんきょうかした目にも、短かに刈り込んだ口髭くちひげにも、——多少の誇張を敢てすれば、脂光やにびかりに光ったパイプにも
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
福間先生は常人よりもむしせいは低かつたであらう。なんでも金縁きんぶち近眼鏡きんがんきやうをかけ、可成かなり長い口髭くちひげたくはへてゐられたやうに覚えてゐる。
二人の友 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「毒瓦斯ガスだ。」わあっと白ヘルメットの近眼鏡ちかめがねが、その背後うしろから転げ転げ逃げ降りたものだ。一種異様の悪臭が私の鼻をもいた。うむ、むむむむである。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
おもむろにもたげて鉄縁の近眼鏡めがねごしに打ちながめつ「あア、老女おばさんですか、大層早いですなア——先生は後圃うらで御運動でせウ、何か御用ですか」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)