近眼鏡きんがんきやう)” の例文
福間先生は常人よりもむしせいは低かつたであらう。なんでも金縁きんぶち近眼鏡きんがんきやうをかけ、可成かなり長い口髭くちひげたくはへてゐられたやうに覚えてゐる。
二人の友 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
O君はつゑ小脇こわきにしたまま、或大きい別荘の裏のコンクリイトの塀に立ち小便をしてゐた。そこへ近眼鏡きんがんきやうか何かかけた巡査じゆんさ一人ひとり通りかかつた。
O君の新秋 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)