“香奠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうでん75.9%
かうでん24.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半七はすぐに紋七をよび出して訊くと、いま来た男はかの根岸の叔母の使で、紋作の香奠こうでんとして金五両をとどけて来たのだと云った。
半七捕物帳:38 人形使い (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そして二つの白い棺の前にうやうやしく礼拝らいはいしたのち、莫大な香奠こうでんを供えた。彼がそのまま帰ってゆこうとするのを、人々はたって引留めた。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
いつも母の世話になるので、晴代は二十六日の法要の香奠かうでんにする積りで、自分の働いた金のうちから、一円二円とけておいた。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「なに、大杉が百円。戯談ぜうだん言つちやいけない、あの男はまだ生きてるよ、香奠かうでんでなくつて一時にそんな金が大杉の手に入るわけがない。」