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かうでん
それでも
葬具や
其の
他の
雜費には二
錢づつでも
村の
凡てが
持つて
來た
香奠と、お
品の
蒲團の
下に
入てあつた
蓄とでどうにかすることが
出來た。
「蝋燭の土産て、妙やなア。
香奠の返禮みたいやないか。」
始め
位牌堂より其下の
戸棚迄がらり/\と
明放して見るに中には
古びたる
提灯や
香奠の臺など有り夫よりして
臺所部屋々々座敷の廻り次の間
茶の間
納戸雪隱は申に及ばず床下迄も殘る
隈無く尋ぬる處へ茂助も
息を