“あらし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アラシ
語句割合
39.1%
暴風雨37.0%
暴風17.7%
風雨3.5%
暴雨0.5%
颱風0.5%
颶風0.3%
疾風0.3%
大暴風0.3%
暴雨風0.3%
雪嵐0.3%
飄風0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あらしを免れて港に入りし船のごとく、たぎつ早瀬の水が、わずかなる岩間のよどみに、余裕を示すがごとく、二人はここに一夕の余裕を得た。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「特別の場合を除いてはね。……だが今日のような暴風雨あらしの日には煖炉もいいね。雨音をききながら火を見てるなあいいものだよ。」
球突場の一隅 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
法隆寺にゐる北畠男爵などはその一にんで、暴風あらしのやうなあの人一流の法螺ほらは一寸困り物だが、夏帽だけはパナマの良いのを着けてゐる。
それが風雨あらしのために迷い出したので、鱗はなにかほかの魚のものであろうと説明する者もあった。いずれにしても、彼がゆくえ不明になったのは事実である。
異妖編 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「ば、馬鹿な事を! ワッハッハッ! それこそ凡夫の似非仁義えせじんぎ、云うて行われぬ坊主談義、勇士の聴くべき話ではないわい! た、白痴たわけた事を! ワッハッハッ!」と、暴雨あらしのように笑い退ける。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
颱風あらし過ぎいたも冷えたるみのになにか蛙の時ならず鳴く
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
わたしは颶風あらしにほぐれるすそを片手におさへて
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
海の颶風あらしは遠慮無し
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
滅びもはてぬ死のはね疾風あらし
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
うちなるたま疾風あらし行方ゆくへいづこ
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
トタンにたまらない鬼気にゾクゾクと襲われかかったが、これは大暴風あらしのアトの空腹と、疲労でヒョロヒョロになっていた神経が感じた幻覚だったかも知れない。
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
あの曲馬団の暴雨風あらしの夜の最初の接吻! それは黒吉がまだとおの時であった……。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
グラン・プラトーと呼ばれる地点まで来た時、突然物凄い雪嵐あらしが一行を襲い、進むことも退くことも出来なくなって了った。
可愛い山 (新字新仮名) / 石川欣一(著)
飄風あらし空より落ち、雲うち亂れ
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)