“暴風雨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらし82.4%
しけ4.8%
ぼうふうう4.2%
アラシ2.4%
ばうふうう1.8%
あれ1.8%
おほしけ1.2%
じけ0.6%
はやて0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
暴風雨あらしに遭遇したことは事実だけれど、この季節の此の辺の海ではよくある程度のもので、決して非道い荒れではなかったともある。
沈黙の水平線 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
ところで今夜は暴風雨しけではあり、それにもう仕事を止める頃じゃ。で、今こっちへ近寄って来る幾個いくつかの籠はみなからじゃ。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
もう海上を長いあいだ漂流ひょうりゅうし、暴風雨ぼうふううと戦って根気こんきもつきはてた少年どもは、いま眼前に陸地を見ると、もういても立ってもいられない。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
暴風雨アラシの夜、添下ソフノシモ・廣瀬・葛城の野山を、かちあるきした娘御ではなかつた。乳母と今一人、若人の肩に手を置きながら、歩み出た。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
暴風雨ばうふううとしから、ばつたりなくつた。それが、今年ことし、しかもあの大地震おほぢしんまへ暮方くれがたに、そらなみのやうにれてわたりついた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「いや、今年も狩野川の出水があったり、ひどい暴風雨あれもありましたので、上作とはゆきませんが、まあ、百姓の困窮するほどでもありません」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
通っておると、大暴風雨じけになって、海込めに遭い、二十人の乗組といっしょに死んでしまったのじゃ、で、頼みがあってやって来た
幽霊の自筆 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それ自身本来暴風雨はやてのような、頑丈な歌を唄い出した。