暴風雨あれ)” の例文
「いや、今年も狩野川の出水があったり、ひどい暴風雨あれもありましたので、上作とはゆきませんが、まあ、百姓の困窮するほどでもありません」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むかし文覺もんがく荒法師あらほふしは、佐渡さどながされる船路みちで、暴風雨あれつたが、船頭水夫共せんどうかこどもいろへてさわぐにも頓着とんぢやくなく、だいなりにそべつて、らいごと高鼾たかいびきぢや。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
成程なるほどふね暴風雨あれへば、ふねかへるとでもことかの。」
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ひどい暴風雨あれであった。二百十日も来ないうちに来たのだ。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)