暴風雨ばうふうう)” の例文
暴風雨ばうふううとしから、ばつたりなくつた。それが、今年ことし、しかもあの大地震おほぢしんまへ暮方くれがたに、そらなみのやうにれてわたりついた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すごい暴風雨ばうふううだ!
いまではふたゝび、もとのとほこずゑたかし、しげつてる。暴風雨ばうふううまへ二三年にさんねん引續ひきつゞいて、兩方りやうはう無數むすう椋鳥むくどりれてた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
警備隊けいびたいから、驚破すはかけつけた兵員達へいゐんたちは、外套ぐわいたうなかつたのがおほいさうである。危險きけんをかして、あの暴風雨ばうふううなかを、電柱でんちうぢて、しとめたのであるといた。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しやにお約束やくそく期限きげんはせまるし、……じつ十五夜めいげつまへばんあたり、仕事しごとにかゝらうとおもつたのである。ところが、あさからのりで、れると警報けいはう暴風雨ばうふううである。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その前夜ぜんやのあの暴風雨ばうふううをわすれたやうに、あさかられ/″\とした、お天氣模樣てんきもやうで、つじつてれいしたほどである。おそろしき大地震おほぢしん大火たいくわために、大都だいとなかば阿鼻焦土あびせうどとなんぬ。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
のぽぷらは、七八年前しちはちねんぜんの、あのすさまじい暴風雨ばうふううとき、われ/\をおどろかした。があけるとたちまえなくつた。が、屋根やねうへえたので、じつみきなかばかられたのであつた。のびるのがはやい。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)