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突貫
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つきとほ
己れも
迯さぬぞと
源八へ
突掛るに源八は
思ひも寄ぬ
事なれば
驚き
周章右の手を
出して
刄物を
挈取んとせし處を
切先深く二の
腕を
突貫されヤアと
躊躇を
隙さず
咽喉へ
突貫さんとしけれども
手先狂ひて
頬より口まで
斬付たり源八
悶ながら顏を見ればお
高なりしにぞ
南無三と
蹴倒して
其所を
飛出し
連の
佐七と
倶に
後を
引拔無殘にも娘を
刺殺せども猶立石は前後も知らず
醉臥居たるを直助は
直樣上に
跨り
咽喉を
突貫し一ゑぐりに殺して
又箪笥の方へ
行んとせしに女房は
密と續いて來るを