突貫つきつらぬ)” の例文
ひい、と泣いて雲にとおる、……あわれに、悲しげな、何とも異様な声が、人々の耳をも胸をも突貫つきつらぬいて響いたのである。
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
突貫つきつらぬく、林藏は苦紛くるしまぎれに柄元つかもとへ手を掛けたなり
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ひい、といてくもとほる、……あはれに、かなしげな、なんとも異樣いやうこゑが、人々ひと/″\みゝをもむねをも突貫つきつらぬいてひゞいたのである。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)