“猶予”のいろいろな読み方と例文
旧字:猶豫
読み方(ふりがな)割合
ゆうよ68.7%
ためら24.7%
ため4.7%
いうよ0.7%
ためらい0.7%
たゆたふ0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もし危険区域脱出の機会が見えたらば、少しの猶予ゆうよもないようにと、機関室には蒸気が保たれて、出発の用意が整っている。
家が、大地震のように鳴動めいどうした。迫撃砲弾はくげきほうだんが、この建物に命中したらしい。もう猶予ゆうよはならない。
人造人間の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
年紀としは若し、お前様まえさんわし真赤まっかになった、手に汲んだ川の水を飲みかねて猶予ためらっているとね。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
看護員は傾聴して、深くそのことばを味ひつつ、黙然として身動きだもせず、やや猶予ためらひてものいはざりき。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
と片手に燐寸マッチを持ったと思うと、片手がと伸びて猶予ためらわず夫人の膝から、古手紙を、ト引取って、
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と見ると、左側から猶予ためらわないで、真中まんなかと寄って、一帆に肩を並べたのである。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
門番は猶予いうよなく潜門くゞりもんをあけて二人の少年を入れた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
最もかれを信仰してその魔法使たるを疑わざるくだんの老媼に媒妁なかだちすべく言込みしを、老媼もお通に言出しかねて一日いちじつのがれに猶予ためらいしが、厳しく乞食僧に催促されて
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さけこゝにいたりて激浪げきらうにのぼりかねて猶予たゆたふゆゑ、漁師れふしどもかり柴橋しばはしかけわたし、きしにちかきいはの上の雪をほりすてこゝに居てかの掻網かきあみをなす。