“猶豫”のいろいろな読み方と例文
新字:猶予
読み方割合
ためら36.4%
ゆうよ27.3%
いうよ22.7%
たゆた4.5%
ため4.5%
ためらふ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何の猶豫ためらふさまもなく、我側に歩み寄りて我胸を抱き、めづらしきかな、アントニオ、われ等の相別れし夕は賑やかなりき、われ等は祝砲をさへ放ちたり
おいらはらぬとつたけれどいてつてつてれた、べてはるいかへと流石さすがはゝこゝろはかりかね、かほをのぞいて猶豫ゆうよするに、あゝとしがゆかぬとてなんたらわけわからぬ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
偖質屋よりは今日中猶豫いうよ致し明日は是非とも質物しちもつ相流し候旨ことわりに來りければ文右衞門は途方とはうにくれ如何はせんと女房お政に相談さうだんなしけるにお政も太息といき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
自然しぜん意志いし只管ひたすら地上ちじやういたところやはらかなあをもつおほかくさうとのみちからそゝいでるのである。意志いしさからうて猶豫たゆたうてるのは百姓ひやくしやう丁寧ていねいねられた水田すゐでんのみである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
いへあり、つまあり、眷屬けんぞくあり、いろがあつて、金持かねもちで、大阪おほさかひとのみに、停車場前ステエシヨンまへを、さつ/\と、自動車じどうしやくるま歩行あるくのさへ電車でんしやよりはやいまで、猶豫ためらはず、十字じふじ八方はつぱうさばける人數にんず
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かぞへつゝたくみも深き御堀端ほりばた此處ここぞと猶豫ためらふ一番町たやすく人は殺せぬ物と田安たやす御門も何時いつか過ぎ心もくらうしふちを右にのぞみて星明ほしあかり九段坂をも下り來て飯田町なる堀留ほりどめより過るも早き小川町をがはまち水道橋すゐだうばし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)