猶豫たゆた)” の例文
新字:猶予
自然しぜん意志いし只管ひたすら地上ちじやういたところやはらかなあをもつおほかくさうとのみちからそゝいでるのである。意志いしさからうて猶豫たゆたうてるのは百姓ひやくしやう丁寧ていねいねられた水田すゐでんのみである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
田圃たんぼはんとうはなてゝ自分じぶんさき嫩葉わかば姿すがたつてせる。黄色味きいろみふくんだ嫩葉わかばさわやかでほがらかな朝日あさひびてこゝろよひかりたもちながらあをそらしたに、まだ猶豫たゆたうて周圍しうゐはやしる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)