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猶予
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ため
ふりがな文庫
“
猶予
(
ため
)” の例文
旧字:
猶豫
と片手に
燐寸
(
マッチ
)
を持ったと思うと、片手が
衝
(
つ
)
と伸びて
猶予
(
ため
)
らわず夫人の膝から、古手紙を、ト引取って
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と見ると、左側から
猶予
(
ため
)
らわないで、
真中
(
まんなか
)
へ
衝
(
つ
)
と寄って、一帆に肩を並べたのである。
妖術
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
欄干の折れた西の縁の
出端
(
はずれ
)
から、袖形に地の
靡
(
なび
)
く、向うの末の、
雑樹
(
ぞうき
)
茂り、
葎蔽
(
むぐらおお
)
い、ほとんど国を一重隔てた昔話の音せぬ滝のようなのを、
猶予
(
ため
)
らわず
潜
(
くぐ
)
る時から、お誓が先に立った。
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
白の
角通
(
かくとお
)
しの
縮緬
(
ちりめん
)
、かわり色の
裳
(
もすそ
)
を払って、
上下
(
うえした
)
対の
袷
(
あわせ
)
の
襲
(
かさね
)
、
黒繻珍
(
くろしゅちん
)
に金茶で
菖蒲
(
あやめ
)
を織出した丸帯、
緋綸子
(
ひりんず
)
の
長襦袢
(
ながじゅばん
)
、冷く絡んだ雪の
腕
(
かいな
)
で、
猶予
(
ため
)
らう色なく、持って来た銚子を向けつつ
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
かねて
期
(
ご
)
したるもののごとく
猶予
(
ため
)
らわず腰を落着けた、……松崎は、美しい
女
(
ひと
)
とその
連
(
つれ
)
とが、去る去らないにかかわらず、——舞台の三人が
鉦
(
かね
)
をチャーンで、迷児の名を呼んだ時から、子供芝居は
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
酒井は
猶予
(
ため
)
らわず、水薬を口に含んだのである。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はい。」と
猶予
(
ため
)
らわず答えたのである。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
掬
(
むす
)
ばむとして
猶予
(
ため
)
らいぬ。
清心庵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
神崎は
猶予
(
ため
)
らわで
海城発電
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
神崎は
猶予
(
ため
)
らはで
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“猶予”の意味
《名詞》
猶 予 (ユウヨ)
期日を延ばすこと。
物事をぐずぐずと引き延ばしすこと。
「いざよい」の漢字表記(熟字訓)のひとつ。
(出典:Wiktionary)
猶
常用漢字
中学
部首:⽝
12画
予
常用漢字
小3
部首:⼅
4画
“猶予”で始まる語句
猶予時間