“突切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つっき50.0%
つッき28.1%
つツき6.3%
つき3.1%
つきき3.1%
つつき3.1%
つゝき3.1%
つッきっ3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あれはうまい、と言いますと、電車を待って雨宿りをしていたのが、傘をざらりと開けて、あの四辻を饅頭屋へ突切つっきったんです。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
垣を越える、町を突切つッきる、川を走る、やがて、山の腹へだきついて、のそのそと這上はいあがるのを、追縋おいすがりさまに、尻を下から白刃しらはで縫上げる。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此路このみち眞直まつすぐまゐりますと、左樣さやう三河島みかはしまと、みちひとをしへられて、おや/\と、引返ひきかへし、白壁しらかべゆる土藏どざうをあてにあぜ突切つツきるに、ちよろ/\みづのあるなかむらさきはないたるくさあり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ホテルまえ電車でんしや突切つきころわたしはM、H夫人ふじんはなしながらあるいてゐたが、彼女かのじよわたし自動車じどうしやにでもかれはしないかと気遣きつかつて、どうかするとそでつたりして
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「もうそつちへくわ、くつだからあしはやい。」「心得こゝろえた。」したのさかみちまがれるを、二階にかいから突切つききるのは河川かせん彎曲わんきよく直角ちよくかくに、みなとふねやくするがごとし、諸葛孔明しよかつこうめいらないか
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そこに一月餘ひとつきあまりも滯在たいざいしてゐるうちに九ぐわつになりけたので、保田ほたからむかふへ突切つつきつて、上總かづさ海岸かいがん九十九里くじふくりづたひに、銚子てうしまでたが、そこからおもしたやう東京とうきやうかへつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
雪枝ゆきえ一文字いちもんじまへ突切つゝきつて、階子段はしごだん駆上かけあがざまに、女中ぢよちゆう摺違すれちがつて
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かねて良石和尚も云われたが、退くに利あらず進むに利あり、仮令たとえ火の中水の中でも突切つッきっかなければ本望ほんもうを遂げる事は出来ない、おくしてあとさがる時は討たれると云うのは此の時なり