突切つツき)” の例文
此路このみち眞直まつすぐまゐりますと、左樣さやう三河島みかはしまと、みちひとをしへられて、おや/\と、引返ひきかへし、白壁しらかべゆる土藏どざうをあてにあぜ突切つツきるに、ちよろ/\みづのあるなかむらさきはないたるくさあり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
のもひとツの廣室ひろま夢中むちう突切つツきつたが、くらがりで三尺さんじやくかべところ突當つきあたつて行處ゆきどころはない、此處こゝおそろしいものにとらへられるのかとおもつて、あはれかみにもほとけにもきこえよと、其壁そのかべ押破おしやぶらうとしてこぶしたゝくと
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)